2026/02/19 20:36

Length:90mm
Weight:15g±(推奨フックサイズ#5~4装着時)
Kinetics90Sはジョイントではなくても明確にS字に泳ぐルアーは出来ないものか?という興味の中で開発が進みました。
90ミリと120ミリを同時に進めて行きましたが、120ミリは長い分どうしても棒が左右に向きを変えているようにしか見えずに(ここがジョイントルアーとの違い)、90Sのみ製品化するに至りました。

90Sのヘッド部は下側が薄く絞られています。
これは分かりやすく言うとヘッド部全体がキール(フィン)状に近い形状になっているという事です。
水を割って進むこの形状は一定時間方向性を持つ性格がありますが、ラインとの角度がある程度以上になると逆向きに方向を変えターンする形になります。
この動きの連続が結果的に左右にヘッドを振る事となりS字スラロームとなります。
ウェイト配置とこの形状が90Sの独特な動きの要因となっています。
ただこの薄いヘッド下部は製作上のデメリットもあり、薄すぎるが故ウェイトを入れるスペースが極狭く限られていることでした。
そのため前部のウエイトは比重の重いタングステンウェイトをギリギリで配置しています。

さて、シンキングペンシルはどんな特徴があるでしょう。
ミノーはリップにより水の抵抗を大きく受けながら両サイドから後方に掛けてカルマン渦を作り
ウォブリングという横方向の振りの動きを作りながら、それで収まり切れないエネルギーがローリングの動きを作り出してウォブンロールという複合的なルアーの動きを作り出します。
カルマン渦はある程度の流速が無いとルアーを動かすエネルギーを作り出せないので
その動きをなるべく早く作り出すため、動きのキッカケを作り出すためにリップまたはリップ上の形状が必要になります。
ただしリップ形状が無いボディでもミノーのようなピッチの短めな動きを出す事も可能ですし(チャーミングマン77Fもそうです)、リップ形状のあるシンペンでもブルブルと泳がないものもあります。
ルアーはボディ形状での水の流れ(カルマン渦の生成)とウェイト配置、重量が大きな泳ぎの要素になっていることもあり、それら全てのバランスの取り方で動きが変わってきます。

ミノーが水とのぶつかり合いが大きな要素になるのに対し、シンキングペンシルは水を受け流し掻き分けて進む性格上、水を動かす波動と言われる力は小さくなります。
その反面、よりライブベイトに近い自然さが逆に警戒心をやわらげる、フィッシュイーターを引き寄せるアピール力となるのです。
シーバスよりも遥かに小さなフィッシュイーター達がシンキングペンシルで良く釣れるのもそんな理由があります。
キネティクス90SはS字スラロームを作り出すんだというビルダーの思いで作られたルアーですが、使い方はアングラーの自由です。
S字スラロームで泳ぐリトリーブスピードを掴んだ上で、ハンドル1回転程のリーリングジャークで変化を加えたり、細かく揺れながらのシミーフォールからの巻き上げ(リフトアンドフォール)や、流れに乗せてゆっくりフォールさせながらのドリフトもお勧めの使い方です。
但し、シンキングの宿命である根掛かりには十分にご注意ください。

グリグリっと巻けば上昇する形状ではありますが、巻きスピード、ティップの位置でレンジ調整をしてください。
根掛かりを回避するためのフックセット例です。
ガマカツのツインフックを針先を上に向けてセットしています。
フッキングよりも根掛かりの回避を優先したフックセットです。
どんなフックでももそうですが、掛かる時は掛かるし掛からない時は掛かりません。
根掛かりロストよりは100倍マシです。