2026/10/27 07:00

前回の【アピール編】に続いて【ステルス編】です。

アピール性とステルス性【ステルス編】※ナイトゲームでの考察
ルアーのアピール性の対極をステルス性と表現して書いていきます。
これはルアーの話だけでは無くて釣り人の行動にも現れますね。
例えば、小場所のポイントには極力気配を忍ばせて近づくようにしてるとか、
ライトを水辺に向けないとか、大声や音を出さないようにするとか。
自然と行動に現れているものです。

では実際に釣りの中でのステルス性というものをルアーの話で考えていきます。
近年は比較的アピール性に振ったルアーが多いような気がします。
派手なウェイキング系やトップペンシル系のように視覚的な派手さを演出するものから
構造的にウェイトボールのカタカタ音を出すようにした聴覚に訴えるもの、
またはテール部にパドルテールを付けて独特な波動を出すもの等、昔よりも圧倒的に多いです。
様々なジャンルの技術の進化がルアー作りにも影響しています。

長い歴史のある海外のバスルアー(プラグ)は、とんでもないアイデアを具現化したものが昔からありますが、それらも時代と共に淘汰されて現在はほぼ出尽くしたんじゃないかという感じですね。
ただそれらはほぼ、如何にアピールするかという考えの元に作られています。

これらのルアーのすべてに共通して言えるコンセプトは2つあると思います。
①捕食意識の高まったシーバスに存在を知らしめバイトアクションに持ち込む
②活性を上げさせて捕食行動へ誘導しバイトアクションに持ち込む
これがアピール性を重視したルアーの重要な狙いだと思います。

★セオリー通りに上からレンジを刻んでルアーを通しても反応が無い、、、


表層レンジでフローティングミノーを泳がせても反応がない、ベイトはチラホラ確認できるんだけど捕食されいる様子も無い。
時期的に考えてもシーバスが居ない訳は無いと思える状況の時、次に考えるのは中層からボトム付近を探ってみるというのが一般的な考えです。
活性が低くてシーバスが上に出てこないと判断する時です。

ただ、こんな時のルアー選択と攻め方は意外と難しいですよね。
中層を探れるシンキングミノー(CD9,80SW,ビーフリーズ)で攻めてみましょうか。。。

で、『そんなブリブリ泳ぐベイトはおらんで⁉』

とシーバスにそっぽ向かれたらどうしましょう。

バイブレーションで一気にボトムレンジか?

ナイトゲームでシーバスの視覚も効きにくい状況では、バイブレーションが効くのはよっぽど目の前を通した時のリアクションバイトともうひとつ、フォールだと思います。
泳がせるのではなくリフト&フォールですね。
別の見方をするとリフト(強い波動)とフォール(落下するだけの弱い波動)の繰り返しです。
この時のバイトはほぼフォール時というのが私の経験。

それでも出ない時、ルアーの硬い強い波動にスレてしまった。という状況だとします。

そのような活性が低く下のレンジにとどまっていると考えられる状況では
強い波動を出して頭上を通り過ぎていくルアーをそもそも嫌っているかもしれません。


『だからそんなブリブリ泳ぐベイトはおらんって』

とさらにシーバスに嫌われる状況を作ってしまった。。。

アピールしても活性が上がらない、その気にさせられない、そんな時は逆にアピールしない攻め方を考えるのもひとつの組み立て方です。


身を潜めるように静かに移動するベイトを演出

シーバスは捕食スイッチが入っている活性の高い状況では、ベイトを探すことに神経を集中しているために音や波動(波動も音ですが)に強く反応しバイトに至る訳ですが、そのスイッチがOFFの場合はどうでしょう?

例えば大きな着水音をたててシーバスの頭上にルアーが落ちた時、捕食スイッチがONであれば着水ヒットという嬉しい事故も起きます。これは経験されたことがあるアングラーも多いと思います。

ある種のリアクションバイトとも言えますが、逆に捕食スイッチがOFFの場合は着水と同時に逃げてしまっている事もあると思います。(デーゲームでは確認済みですがナイトゲームでの真偽は分かりません)


そんな捕食スイッチがOFFの場合、または捕食スイッチはONだけどそもそも上のレンジまではカッタルイんで行かへんで!

というシーバス(特に中層以下のレンジでストラクチャや地形の変化に寄り添ってる奴)の場合。

前者はルアーとしてのアピール要素を極力殺した(ステルス性の意識を上げた)上で目の前にアプローチするという運の強さとフィネスな釣りが必要になります。


シーバス釣りでなぜ釣れたのか?という答えの50%以上は「目の前を通せたから」だと個人的には思っています。

ストラクチャゲームやシーバスの付く場所がある程度分かっている釣りは、そういう理由で釣れる確率が高い釣りになりますね。

捕食スイッチはONだけど、という後者の場合は前者の状況よりは確率は上がります。


秋のハイシーズンのメジャーポイントでの経験

ミオ筋を狙ってずらっと15人以上が並んだその頃の超メジャーポイントでの話です。


シーズン真っ只中の週末の干潟エリア。

下げが進んでのウェーディングでミオ筋のブレイクライン絡みを狙って多くのアングラーが並んでミノーを投げ込んでいる状況でした。(アングラー間10数メートル位しか無かった記憶)

なんせシーズン真っ只中なので多くのアングラーが正攻法の攻め方で狙っています。

自分も仲間もラインの交錯に気を使いながらやはりミノーを投げ倒していたと思います。

ただ、どのアングラーにも釣れない状況が続いていました。


自分がどんな思考でそのルアーを選んでその釣り方をしたのかは覚えてはいませんが、たぶん人と違う攻め方をしようと考えたんだと思います。

そもそもシャローエリアの下げが進んだ状況なので、下層を狙うと言っても重いシンキングプラグだと底ズルズルになってしまいます。


長さ90ミリ9gのヤルキスティック、リップレスなので一見するとバチルアーに見えるルアーを選びました。

狙い方は、緩い流れの中をボトムから中層のレンジを底を擦らないように極スローで巻きながら流す(ドリフト)釣りです。

とにかくアピールさせないように、流れの中を移動するベイトの姿を頭の中で描きながら、ロッドを持つ右手とリールハンドルの左手に全集中する感じです。


リトリーブは速すぎると浮いてくるし、遅すぎるとボトムを擦ってしまうので難しいのですが、自分の感覚にルアーウェイトもちょうど良かったのでしょう。


釣れる時は全てが上手くいくものです。


秋のハイシーズンと言えど、力強く泳ぐルアーにスレ切っていただろうシーバスを攻略するひとつの戦略として、アピールしないステルス性を意識した釣りの記憶です。

ほぼ周りが釣れていない状況で狙って釣れたランカーシーバスでした。

アピールを嫌がる状況で、微波動で移動するルアーを認識させて口を使わせる。


シーバスにとっては

キタコレッ!

だったかも知れません。


敢えて静かに微波動でルアーを移動させる感覚。

ステルス性と表現するならカラーのステルス性を考えるのも面白いかも知れませんね。